鹿児島大学×SDGs事例集
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Ⅰ.自然環境の変化への対応Ⅱ.グローカルな人材の育成Ⅲ.医療と健康Ⅳ.エネルギーの確保・創出Ⅴ.イノベーションの創出Ⅵ.まちづくりと経済成長の支援Ⅶ.共生社会の実現のために農学部附属高隈演習林 特任講師 牧野耕輔鹿児島大学農学部附属高隈演習林ホームページhttps://ace1.agri.kagoshima-u.ac.jp/~takakuma/ 高隈演習林は3062haの広大な森林を有する。文部科学省より「教育関係共同利用拠点」に認定され、学内外や分野を問わず実習フィールド・教育プログラムを提供している。その第一期では、2018年度末までの5年間で延べ利用者数3000名以上を受け入れてきた。2019年度からの第二期では地域コミュニティ分野を追加。地域との連携や社会人教育との接続等による教育の深化をはかり、全国の高等教育機関の学びの拠点になることを目指している。また、提供しているプログラム等は本学の実習にもフィードバックさせるなど、学びの幅を着実に広げている。高隈演習林が継続実施してきた「地域集落との連携」「林業生産専門技術者養成プログラム(社会人教育)」「高度な森林情報の活用」の3つの実践的な独自プログラムを実施。これらを林業教育分野・環境教育分野・防災教育分野・動植物教育分野・地域コミュニティ分野に接続し、自然環境・くらし・技術等を実体験できる教育環境の整備・実践を推進している。活動の背景・目的関連サイト鹿児島大学附属演習林 教育関係共同利用拠点の詳細https://ace1.agri.kagoshima-u.ac.jp/~takakuma/kyoten/生物の多様性や資源管理、地域特性等を肌で感じて理解することで、SDGsの目標達成に向けて発生する様々な課題に実践的に取り組む力が育まれる、と期待される。▼備考鹿児島の自然とくらしと林業をつなぐ学びの森拠点(教育関係共同利用拠点)●活動の概要期待される効果水産学部 水産学科 水産資源科学分野 准教授 江幡恵吾E_mail ebata@sh.kagoshima-u.ac.jp海洋ごみ問題をこれ以上悪化させないためには、陸域から流出したごみが沖合に移動したり、劣化してマイクロプラスチックに微細化したりする前に、すなわち流出直後の沿岸域に滞留している間に速やかに回収することが重要である。沿岸域での回収には流動環境や海底形状を熟知している地元漁業者の協力が不可欠で、本研究では沿岸漁業によるごみ回収の実態を解明することを目的としている。沿岸漁業によって、どのような海洋ごみが、いつ、どれくらい回収されているのかを明らかにするために、薩摩半島・大隅半島の沿岸で実態把握のための調査を行っている。その結果から沿岸域における海洋ごみの蓄積分布を定量的に明らかにしていく。活動の背景・目的関連サイト鹿児島大学水産学部ホームページ 水産資源科学分野https://www.sh.kagoshima-u.ac.jp/aboutus/organization/frs/鹿児島県内の漁業関係者と密接な連携のもとで調査を進め、本研究の成果を広く公表することで、将来、沿岸漁業者が積極的に海洋ごみ回収に参画し、海洋環境保全に貢献できる社会システムの構築および海洋汚染防止対策の提言に繋げたいと考えています。鹿児島沿岸で行われている底曳網漁業による海洋ごみ回収特性の解明●活動の概要期待される効果12

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