教育学部 理科・家政科 錦織寿/瀬戸房子/土田理nisikori@edu.kagoshima-u.ac.jp (錦織)色鮮やかなドラゴンフルーツは近年食品としての利用も増えてきたが、果実をとった後の果皮は廃棄されている。赤色の分厚い果皮に含まれる色素が繊維類の染色等に利用できれば、廃棄されていた果皮に利用価値を付加することができる。あわせて、地域特有の植物を教育に用いることで、自然・科学・環境に対する興味・関心を育む。ドラゴンフルーツは熱帯地方原産の果実であり、鹿児島県でも島嶼地域を中心に栽培されている。果実をとった残りの果皮から色素を取り出し、繊維類の染色方法の開発を行っている。また、危険性の低い試薬を用いた染色方法を理科実験の教材として利用し、地域の特性を生かした授業の開発に取り組んでいる。活動の背景・目的ドラゴンフルーツの果皮を用いた染色法の開発と理科授業への利用●活動の概要果皮に実用的な価値を見出し、廃棄される量を削減する。地域特性を生かした教材を利用して廃棄物や化学薬品について興味・関心を喚起し、自然環境への関心を育む理科教育へ貢献する。期待される効果写真① : ドラゴンフルーツの果皮を凍結保存したもの写真② : 果皮から得られた色素を含む溶液を用いて 染色したウール(羊毛布)写真③ : 小学校での授業の様子1(細かく砕いたドラゴン フルーツの果皮を量りとっているところ)写真④ : 小学校での授業の様子2(ドラゴンフルーツの 果皮を含んだ溶液を絞って、色素を含む溶液を 取り出しているところ)①③④②鹿児島大学教育学部附属中学校https://www2-edu.edu.kagoshima-u.ac.jp/jhschool/中学校の「総合的な学習の時間」は、よりよく課題を解決することで,自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成することが目的とされている。この学習の中では、実社会や実生活の中から問題を見いだし、課題として捉えていくことが大切となる。SDGsの17の目標の視点から生徒が考え、自分の事として課題を設定。そして、今の自分にできることを考え、提案することを目指す。まずはSDGsの17の目標について知ることから始める。生徒一人一人が興味を持った目標を選択し、それぞれで調べていく。集めた情報を整理・分析し、「課題解決に向けて何ができるか」を4~5人のグループワークで検討する。そして、文化祭で発表。「今の私たちができること」をテーマに劇を上演して提案する。活動の背景・目的関連サイト鹿児島大学教育学部附属中学校https://www2-edu.edu.kagoshima-u.ac.jp/jhschool/SDGsに掲げられている目標の達成について考える機会を持つことで、社会づくりに協働して参画する意識を高められる。また、これから社会の担い手となる中学生に、持続可能な社会づくりに向けた視点を持ってもらえる。▼備考 リライト変更箇所について一部、情報の重複があるところを整理しています。中学1年生の「総合的な学習の時間」におけるSDGs●活動の概要期待される効果文化祭 第1学年:劇を通して「食品ロス」について演じている様子19
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