多孔質セラミックスを用いたバイオガスのドライリフォーミング反応による水素生成
大学院理工学研究科 工学専攻 化学工学プログラム 機能性セラミックス材料グループ
准教授 鮫島宗一郎/助教 下之薗太郎
活動の背景・目的
脱化石燃料・地球温暖化対策として、水素エネルギーが期待されている。本技術は再生可能エネルギーとして注目されるバイオガス(メタン、二酸化炭素)から水素を製造する方法である。バイオガスは家畜の糞尿・食品廃棄物・木質廃材・下水汚泥等の「廃棄物系バイオマス」から生成するため、カーボンニュートラルを達成できる。
活動の概要
ナノメーターサイズの細孔を有する高比表面積の多孔質セラミックスに金属微粒子を担持(付着)させた触媒(化学反応を促すもの)を使用。この触媒にバイオガス(メタン、二酸化炭素)を流通させ、500-900℃で水素と一酸化炭素を生成することができる。
期待される効果
再生可能エネルギーから水素を生成でき、水素とともに生成する一酸化炭素と合わせて固体酸化物形燃料電池に供給すると高いエネルギー変換効率で電力を得られる。また、温暖化ガスであるメタンと二酸化炭素から生成でき、環境に適合した水素製造法である。