就職・転職支援のための大学リカレント教育推進事業「奄美の『環境文化』を付加価値化する先駆的な人材育成プログラム」
高等教育研究開発センター 生涯学習部門 准教授 小栗有子
https://www.life.kagoshima-u.ac.jp/活動の背景・目的
奄美大島と徳之島が世界自然遺産に登録されたことで注目を集め、奄美群島が自立的発展を遂げるうえでまたとないチャンスを迎えている。この好機を生かすには、外からの変化の波を的確に受け止め、島民自身が奄美群島の価値や魅力を見つめ直し、何を守り、また何を変えていくのかを考え、選択し、行動していくことが大切となる。一方、奄美群島には固有の自然環境や歴史があり、その中で培われてきた知恵や技、自然と人を大切にする奄美の心が今なお息づいている。この奄美の「環境文化」の価値を再評価し、次世代につなぐ暮らしを創造していくことが期待されている。そこで、奄美在住の方や移住予定の方を対象に、起業家・職業人のための教育プログラムを提供する。
活動の概要
起業家コース(定員20名) WEBデザインコース(定員30名) 、事業主・行政職コース(定員若干名)の3コースを用意。5ヶ月間にわたるオンライン講義と現地実習を計画的に実施する。自分たちの住む島・シマ(集落)の地域特性を奄美の「環境文化」という考え方から捉え直し、その価値を生かした新たな仕事を生み出せる起業家・職業人支援を目的としている。カリキュラムは、共通科目(50時間)とコース別専門科目(12時間~30時間)からなる。5つの島(奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島)を会場に2日間にわたる実習のほか、就職・転職支援等を関係機関との連携のもとで実施する。
期待される効果
島の自然資源と文化資源を持続的に利活用するためのマインド・知識・方法を習得することにより、島民自身が持続可能な人間らしい仕事を創造してくことを後押しする。また。そのことにより、現在および将来世代が集落や街で住み続けるための条件を整えるという効果も期待される。