公営住宅地区の再生から展開する “ひらいてつなぐ” 地域づくり

理工学研究科工学専攻建築学プログラム 持続型地域計画研究室
小山雄資

https://www.aae.kagoshima-u.ac.jp/laboratories/koyama/
  • SDGs目標11
  • SDGs目標17
  • 知名町

活動の背景・目的


奄美群島では自然的・歴史的・社会的な理由から自治体が保有する公営住宅の割合が他の地域に比べて高い。資源や財政の制約が増すなかで、老朽化した建物に福祉の支援を必要とする世帯が集中する地区もある。このような公営住宅地区が暮らしの場として持続・再生するには、住まいの役割を地域社会の広がりのなかでとらえ直し、地域づくりの一環として多様な主体がかかわることができる手法とそれを支える理念が必要である。

活動の背景・目的
意見交換会

活動の概要

令和5年度は知名町で最大の町営住宅団地の建替えを想定して関係者との意見交換を進めた。そのなかで団地周辺に点在する異世代が利用する施設群との連携に可能性が見いだされた。そこで、団地外からの利用を想定した建物や広場を中心にして、周辺施設との空間的なつながりを生む散歩道を提案した。また、高低差のある敷地を活かし、海を眺める日常的な視線が高齢単身世帯の見守りにつながるような住宅の配置やかたちを検討している。

活動の概要
団地再生の方針案

期待される効果

生活ニーズの変化を想定した上で、住宅の供給方法を一様にせずに居住世帯の多様化を図り、住宅や共用空間の管理方法を工夫する。このような企画や運営のあり方を重視し、社会的に持続可能なコミュニティへの再生を目指す。その実現プロセスで島内外のさまざまな主体の参加や協働が不可欠な取り組みである。