奄美大島における外来植物の分布調査
農学部、国際島嶼教育研究センター、産学官連携センター
鵜川信、鈴木英治、奥山正樹
- 奄美市
- 大和村
- 宇検村
- 瀬戸内町
- 龍郷町
活動の背景・目的
奄美大島の世界自然遺産では、人類の遺産として認められた“固有種(奄美大島にしかいない生物)”を保全しなければなりません。しかしながら、奄美大島には様々な外来植物が侵入しており、元から生息している植物(在来植物)の生育場所を奪いかねない現状となっています。そのため、外来植物を駆除する必要がありますが、まずは、駆除の順序や方法を考えるために、どのような外来植物がどこに侵入しているのかを明らかにする必要があります。
活動の概要
奄美大島の市街地や各集落、世界自然遺産地域の林道や公園施設を対象に植物(外来植物だけでなく、在来植物も含みます)の種類と位置の記録を行い、奄美大島全域における植物分布マップを作成しています。これらの活動は、奄美大島の地域住民の方の協力もいただいており、協力いただくにあたり、事前の講習会を実施し、また、年1回の報告会を行っています。
期待される効果
この活動は、外来植物の分布状況を明らかにし、その駆除の順序や方法を決める材料となります。また、これらの活動を継続することで、外来植物の新たな侵入を捉えられます。外来植物の現状把握と駆除対策への貢献は、奄美大島の生物多様性の維持に繋がり、陸の豊かさを守ることができます。