持続可能な地域づくりと教育に関する専門教育
法文学部・法経社会学科・地域社会コース 准教授 小栗有子
https://kadai-houbun.jp/professors/each/oguriyuko/活動の背景・目的
SDやSDGsの文脈で語られる「教育」は、啓発活動として矮小化される傾向にある。一方、1990年代に提唱された「持続可能な開発のための教育(education for sustainable development)」では、既存の教育を批判的に問い直し、方向転換・再構築することを求めている。そこで、専門科目として、地域づくりにおける持続可能性の問題と教育との関係、ならびに人と自然環境との関わりの変化とその影響や要因について学ぶ。社会の変革者として考え通せる力を養うことを目的に、教育機会を提供する。
活動の概要
専門科目「持続可能な地域づくりと教育」では、「持続可能性」と「教育」という2つの観点から考察。地域づくりの今後の方向性と教育固有の価値について理解を深めている。専門科目「環境教育論」では、従来の環境教育論を批判的に考察し、環境問題を教育学的に捉えなおす。人間形成における環境の意味を、生命(いのち)という観点から検討。環境変化が人の成長にいかなる影響を与えてきたかについて考察し、人と自然、人と人の関わりの断絶と再結合の意味について掘り下げている。
期待される効果
専門科目を通して、持続可能な都市の実現、持続可能な消費と生産、地球温暖化や生態系保護・回復、といった課題と向き合う。そして、人を排除しない経済のあり方を考え、組み替えていけるマインドを持った人を育成できる、と期待している。