認知機能を担う脳の遺伝子・分子基盤の解明と 機能改善のための創薬

大学院医歯学総合研究科 先進治療科学専攻
生化学・分子生物学分野 教授 奥野浩行

https://www2.kufm.kagoshima-u.ac.jp/field/advanced-therapeutics/f105/02.html https://www.kufm.kagoshima-u.ac.jp/~biochem2/
  • SDGs目標03

活動の背景・目的


平和で幸せな生活を営むためには脳の健康を生涯にわたり維持することが重要となる。高齢化が進む現代社会において認知症をはじめとする高次脳機能障害の克服は喫緊の課題であり、自閉スペクトラム症などの発達障害からの回復や緩和のための治療法が望まれている。本研究では、大脳の認知機能に関わる遺伝子や分子の役割を解析することにより、認知機能の分子機構を明らかにする。また、創薬や治療法の開発にもつなげていく。

活動の概要

脳の機能は、神経細胞同士の情報交換の場であるシナプスが最小のユニットであると考えられている。本研究では最新の分子生物学の技術(ゲノム編集や発生工学)を用いることにより、シナプスの機能を支える遺伝子や分子の機能を明らかにする。また、それら遺伝子・分子を標的としたシナプス機能を調節する薬を製薬企業等との共同研究なども行いながら開発している。

活動の概要
培養神経細胞のシナプス分布 (マゼンタはPSD-95、緑はvGlut1というシナプスタンパク質を表します)

期待される効果

シナプス機能の分子基盤が明らかになり、その制御法が確立できれば、認知症・精神疾患・発達障害などの様々な脳機能障害に対する治療法・治療薬の開発に向けて大きく前進する。

関連サイト

▶ 大学院医歯学総合研究科ホームページ(研究室紹介) ▶ 分野サイト ▶ 記憶のメカニズムを分子レベルで明らかにする(鹿児島大学 産学・地域共創センター ホームぺージ内) ▶ 鹿児島大学ホームページ 研究一直線