機械学習を用いた全球海洋観測データの基準統一化および品質向上の試み

大学院理工学研究科 工学専攻 情報・生体工学プログラム 教授 小野智司

ono@ibe.kagoshima-u.ac.jp
  • SDGs目標13

活動の背景・目的


国際Argo計画のもと、3700台超のArgoフロートがリアルタイムで海洋内部を観測する全球海洋観視システムが2000年より稼働している。このシステムでは観測データの品質管理の一部を、各国各機関の品質管理技術者が個別の知識に基づき手動で行っている。しかし、実際には技術者の確保が困難な国もあり、データ精度の時空間的な不均一性や品質管理の非効率性の解決が課題となっている。本研究では、Argoフロートによる膨大な現場水温・塩分計測データの品質管理システムの自動化・効率化に挑戦する。

活動の概要

本研究で提案する品質管理システムは、機械学習を用いて一般化モデルを構築することで、誤差検出・エラーフラッグ(標識)決定と補正を専門技術者と同等の精度で自動的に行う。これにより、品質管理技術者によるArgoデータの目視誤差検出・手動補正の効率化。全世界規模でのデータの品質の均一化を実現する。

活動の概要

期待される効果

本研究にて実現する高品質なデータの公開により、気候変動予測精度の向上が期待できる。