ブラジルアマゾンの日系移民女性による教育とアグロフォレストリーの発展に関する研究(2020-2023)
酒井 佑輔
https://kadai-houbun.jp/professors/each/sakaiyusuke/活動の背景・目的
ブラジルアマゾントメアスーで取り組まれるアグロフォレストリー(森林農業)は持続可能な農業として世界から注目されている。
しかしながら、(ア)アグロフォレストリーの形成・発展に関する語りは主に男性中心、(イ)アグロフォレストリーの形成・発展に貢献したと言われる男性の篤農家には農業経営を熟知し営農に励むパートナーの存在があったもののそれは議論されてこなかった、(ウ)トメアスーの日系移民女性は、海外移住事業団による営農指導や農業簿記学習会、トメアスー総合農協組合婦人部による農業先進地研修、組合教育委員会の農産物加工委員会等を通して学びアグロフォレストリーの形成・発展に寄与してきた可能性がある。以上から、本研究では、トメアスーのアグロフォレストリーの形成・発展における日系移民女性の役割とそれを駆動させた学びの内実を明らかにする。
活動の概要
・アグロフォレストリーに従事する日系移民女性(日系篤農家のパートナー)に対するインタビュー調査
・トメアスーで発刊された邦字新聞『緑風』や『トメアスー』、CAMTA及びトメアスー文化農業振興協会の資料分析
期待される効果
トメアスーのアグロフォレストリーの形成・発展における日系移民女性の役割や学習活動を明らかにすることで、世界で取り組まれアグロフォレストリーにおける女性のプレゼンスの向上や教育プログラムの体系化・普及を進めることができる。