火山災害に関する防災リテラシー向上のための教材となる桜島火山版避難所運営 ゲーム(HUG)の開発
地域防災教育研究センター
松成裕子(代表)
活動の背景・目的
地震火山地域防災センターでは、2016年からワーキンググループを発足して、「今、桜島が大正噴火規模の噴火を起こした場合、どのようなことが発生するのか」について検討してきた。その中で、人々の生命や暮らしへの影響について検討するグループで、桜島火山災害に関する防災教育として、桜島版HUG(hinanzyo unei gameの頭文字、避難所 運営 ゲーム)を開発した。住民が桜島版の避難所運営ゲームを体験することにより、災害における自助・共助の必要性を理解し、災害における自助力を獲得するための行動を起こすことによって、地域の防災・減災の対策強化につながることをねらいとしている。
活動の概要
ワーキンググループでは、自治体職員や病院関係者など様々な職種のメンバーでゲーム内の設定や事例を検討して開発を行った。開発したゲームを体験してもらうことで、自治体や災害に関わる関係職種が火山災害発生時の知識や対応を学ぶことができる。最終的には、住民の火山災害に関する防災教育による自助力の向上につながることを目指して活動している。
期待される効果
この活動・事業は、気候変動や火山噴火が起こった際の地域住民の防災・減災に対する知識の普及によって、住民が自助・共助・協働し、具体的な策を講じる行動につながるとともに、住民が安心して住み続けられる街づくりにも貢献する。また、すべての方々に防災教育の機会を提供することにもつながる。