移住者や滞在者の生活・就業スタイルをふまえたアフォーダブルな住まいづくり

理工学研究科工学専攻建築学プログラム 持続型地域計画研究室
小山雄資

https://www.aae.kagoshima-u.ac.jp/laboratories/koyama/
  • SDGs目標11
  • SDGs目標12
  • SDGs目標17
  • 与論町

活動の背景・目的


与論町では空き家が増加する一方で、移住者や滞在者の受け皿となる住宅が不足している。空き家となった持ち家は島外の者には情報や伝手が限られる。民間の賃貸住宅はそもそも数が少なく家賃相場が高い。公営住宅は倍率が高く入居待ちの世帯が多い。このような住宅事情において、島外からの移住や滞在に際して仕事があっても住宅の確保が困難な場合が生じており、アフォーダブルな(手に入れやすい)住まいを提供する取り組みが求められている。

活動の背景・目的
2人1組で測り記録する様子

活動の概要

令和5年度は空き家となっていた1棟の住宅を単身者むけのシェアハウスに改修する与論町の取り組みに協力した。改修する住宅の現況を調査し、シェアハウスへの改修案を作成した。改修案をもとに町の担当者や移住者への聞き取りをおこない、改修のポイントや住まいに対するニーズを把握した。今後は一時滞在者の生活行動や就業・就労の状況を調査し、改修されたシェアハウスの運営方法の検討を通じてアフォーダブルな住宅の条件を明らかにしていく予定である。

活動の概要
シェアハウスへの改修提案例

期待される効果

住まいのアフォーダビリティ(手に入れやすさ)を向上させることで島内での居住機会が拡大する。島外からのU・Iターンの促進、ひいては地域社会の持続可能性の向上に寄与することが期待される。また、地域における空き家を新たな居住資源として活用する取り組みである。