学校を畑に!地域の伝統野菜と食文化を未来へつなぐ活動

教育学・教育学部 実習地 龍野巳代/富永善弘/濵川睦文/中野八伯

https://www2-edu.edu.kagoshima-u.ac.jp/gakka/practice-field/ yes-i-do@edu.kagoshima-u.ac.jp
  • SDGs目標04
  • SDGs目標15
  • SDGs目標12
  • SDGs目標11
  • SDGs目標17

活動の背景・目的


鹿児島県は南北600㎞からなり、本土地域と28の有人離島からなる。各地域にはそれぞれ固有の伝統野菜が栽培・活用され、地域住民の生活や人づくりを通して地域文化の醸成に大きく貢献してきたが、戦後の経済性重視の商用品種の育成や少子高齢化による生産者の激減および集落の消滅等により、それらの伝統野菜は次々と消失している。本研究では、これらの多様で貴重な遺伝資源を維持・保存・伝承しながら、実践的食育プログラムに活用することによって伝統的な地域文化や生活文化を消失させることなく未来へと守りつなぐことを目的としている。

活動の背景・目的
屋久島町立栗生小学校 こきろんぼ試食の様子

活動の概要

【伝統野菜の発掘・調査・収集・保存】県内に残存する伝統野菜を収集し、栽培特性解明や遺伝資源評価を行うとともに、収集した作物の行事食・伝統食レシピや集落で担ってきた役割など民俗学的見地による歴史的文化的背景の分析を行う。                     【食育教育プログラム】農学・民俗学的考察を加えた伝統野菜を学習材とした食育教育プログラムを地域の教育機関で実践する。

活動の概要
鹿児島市立玉江小学校 伊敷長なす即売会の様子

期待される効果

本研究の食育プログラムを実施することで児童生徒が地域の作物について理解を深めるだけでなく、達成感や成就感を持つことによって食意識の向上や地域への愛着をも深めることができる。また、児童生徒の活動に地域の方々が参加することで地域と学校双方に支えあうシステムを構築することが可能となる。豊かで多様な地域の食文化を学校が中心となり後世へと守りつなぐことで、地域産業の振興や地域の活性化など多くの効果が期待される。