鹿児島大学のフィールド施設を利用したモジャコ漁スマート化技術開発
水産学部水圏科学分野、海洋土木工学プログラム 小針統・中村啓彦・久米元・遠藤光・堤英輔・仁科文子・須本祐史・小玉将史(水産学部) 山城徹・加古真一郎(工学部)
https://www.fish.kagoshima-u.ac.jp/aqua/活動の背景・目的
海面養殖業は我が国の水産業を支える重要な業態であり、特にブリ類養殖は鹿児島県の基幹産業である。典型的なサプライチェーン業態であるものの、予測・回避困難なリスク要因が多く、脆弱な業態とも言える。特に、政情不安に伴う燃油代・飼料代の急激な高騰、赤潮・魚病の常態化に伴う大幅な減収など、様々な問題に直面している。このため、これらリスク要因を予測・回避する技術の開発が急務である。
活動の概要
高分解能海洋モデルを使った、ブリ類養殖に必須となる天然種苗採捕を効率化する技術を開発する。課題1では、ブリ類養殖種苗のモジャコが随伴する流れ藻がいつ・どこにやってくるかを予測する技術を開発する(流れ藻来遊予測モデル)。課題2では、流れ藻が多く集積してモジャコ漁の漁場となりそうな海域を探索するための技術を開発する(流れ藻マップ)。課題3では、操業を行う漁業者やモジャコ資源管理する自治体・漁業協同組合へ、効果的に情報提供できるインタラクティブウェブサイトを開発する(モジャコ漁スマート化プロジェクトサイト)。
期待される効果
●モジャコ漁場探索の時間短縮・燃油代削減(SDGs8・9・14)
●地域と連携した現実的なモジャコ採捕計画策定と種苗の安定確保(SDGs9・14・17)
●地域の海洋情報に基づく水産資源管理策モデル(SDGs9・14・17)
●海洋ビックデータを利用したスマート水産業の振興(SDGs8・9・14・17)
関連サイト
▶ モジャコ漁スマート化サイト ▶ 流れ藻観測速報備考
令和3年度~5年度経営戦略経費、令和4年度~5年度ミッション戦略経費にて実施