九州から南西諸島にかけての魚類の多様性に関する 調査・研究、および関連する企画・展示
鹿児島大学総合研究博物館 教授 本村浩之
https://www.museum.kagoshima-u.ac.jp/staff/motomura/motomura.html活動の背景・目的
SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」では、海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能なかたちで利用することを目標に掲げている。海洋生物を保全する取り組みを適切に行うためには、「どんな種がどこに生息するか」を明らかにするのが大前提であるが、魚類における各種の分類や分布域および分布パターンはまだほとんど分かっていない。これらを明らかにして目標14に向けた基礎的知見を蓄積する必要がある。
活動の概要
九州から南西諸島にかけての魚類の多様性に関する包括的な調査・研究を継続的に実施し、各海域および島嶼域に生息する種やその分布パターンを明らかにしている。根拠となる標本に基づくインベントリを作成し、データをweb上で公開している。また、標本を用いた魚類多様性に関する企画展や公開講座、自然観察会等の地域向けの教育プログラムを提供することにより、一般市民への教育普及活動を推進している。
期待される効果
魚類各種の見分け方(同定方法)や生息環境、分布域に関する知見を蓄積することによって、どこで何をすればどの種の保全が可能になるか、指標を提示することが可能になる。