九州から南西諸島、および東南アジアにかけての植物の多様性に関する調査・研究 および関連する企画・展示

総合研究博物館 田金秀一郎

https://www.museum.kagoshima-u.ac.jp/hyouhonsitu.html
  • SDGs目標15

活動の背景・目的


 SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」では、陸域の生態系や遺伝資源を保全し、持続可能なかたちで利用することを目標に掲げている。陸上生物を保全するためには、「どんな種がどこに生育・生息するか」という情報を正しく理解した上で初めて適切な対応が可能となるが、九州から南西諸島、東南アジア地域においては.、植物の分類学的研究が遅れており、実態が把握されないまま森林やそこに生育する植物種が消失している。そこで、これらの地域において調査・研究を行い、保全や持続的な利用のための基礎的知見を集積する。

活動の概要

 九州から南西諸島、および東南アジアの植物の多様性に関して、現地調査、分類学的研究、および標本資料データベースの作成を継続的に実施し、各地域の植物相の全容把握に向けて活動を行っている。データベース化された標本資料の情報はweb上で無償公開し、知識の一般市民への還元という役割も担っている。また、標本を用いた植物多様性に関する企画展などを通して一般市民への教育普及活動を推進している。

活動の概要

期待される効果

各地域に生育する植物の分布や個体数情報の知見を蓄積して多様性を正しく理解することで、希少種の保全や在来の生態系を脅かす外来種対策に貢献する。